代表挨拶

代表挨拶

「幸せな家」とはどんな家でしょうか。 長年、建築に携わってきた中でわかったことは、「明るい笑い声の絶えない家」こそが「幸せな家」だということです。 幸せな家づくりのヒントは、たとえば『ドラえもん』の中にあります。 のび太くんに何か困ったことが起きると、ドラえもんが「夢」の道具で解決してくれます。 いつも子どもの隣でテレビを見ていた私たち親にも、ドラえもんが与えてくれる「夢」への憧れがありました。 ドラえもんと同じように、家の中にも、夢と愛をはぐくむ機能があっていいと思うのです。

傷ついて帰っても、温かく受け入れてくれる存在としての我が家。
お互いの成長から過去を懐かしみ、現在に感謝し、未来への希望や夢を語れる我が家とそのシステムが必要である、と心から思います。 これからは、家族の成長と共に、幸せの歴史を目に見える形で刻んでいける癒し空間、 すなわち映像設備とそれを使いこなす考え方が重要になってきます。

これからも社会はどんどん変化し、その成長に追い付けずに傷つけ合い、苦しみの中で生きていかなければならない場面にもたくさん出会うと思います。 だからこそ、絶対の信頼に基づいた、帰る故郷としての家でもありたいと願います。 家というのはいつでも帰れる、「許される愛」の空間であってほしいと思います。 厳しさも必要ですが、それだけではなく、受け入れる「寛容な愛」が大切なのではないでしょうか。

文明が進化すると共に、家に住む私たちの心の文化も進化し続けること、そしてそれを受け入れてくれる、心まで広く寛容になる立体空間と、 日常生活習慣を変える機能が必要になります。

その中ではもちろん、新しい設計施工方法の開発も求められてきますが、それこそが、建築を"天職"とする私たちが住宅をつくるときの面白さです。

過去の先輩方がつくられた知恵に感謝すると共に、これからは間取り・機能・外見デザインに片寄りがちな住宅設計方法を捨てて、 心を育む専用空間を持った精神性、人格を高める住宅も創造することが私たちの務めだと思います。